カメラを前にしてとる「ピースサイン」、「Vサイン」とも呼ばれますね。
日本人にとっては、写真撮影時のお決まりポーズでもあります。
なぜピースサインをするのか、ポーズの意味や歴史をたどっていきましょう。
写真撮影時にピースサインをする理由はズバリ…!
Where(どこで)
日本では
Who(誰が)
井上順が
When(いつ)
カメラのTVCMに出演した時に
How(どのように)
ピースサインを披露したことで
写真を撮る時のポーズとして広まりました。
井上順さんがTVで披露したのがキッカケ!写真で使うのは日本特有?
写真撮影時の「ピースサイン」を日本で広めたのは、芸能人の井上順さんだと言われています。
彼が出演したカメラのTVCMで、ピースサインをしたのがキッカケ。
日本では写真の定番ポーズですが、海外では勝利を意味する「Vサイン」や、“平和= Peace”のジェスチャーとして知られています。
ピースサイン・Vサインの起源や歴史
ピースサインの起源には諸説ありますが、ここでは有名な2つの説を歴史の古い順に紹介します。
今では考えられないような、残酷な逸話も残っているのです。
1. 戦争の中で生まれた「挑発」のポーズ
1つ目は、仏英間の百年戦争で生まれた説。
当時のフランス軍は、捕虜となったイギリス兵の指を切り落としていたのだとか。
強力な武器であった“長弓”を使えないようにするためです。
これに対し、2本の指を見せて挑発したのがイギリス兵。
「切れるものなら切ってみろ」の意図を込めて、人差し指と中指を立てたのが、ピースサインの元になったと言われています。
あくまでも通説として広まっているもので、歴史的根拠があるかは不明です。
2. チャーチルが示した「勝利」のポーズ
2つ目は、元イギリス首相のウィンストン・チャーチルが起源という説。
第二次世界大戦中、彼が頻繁に見せていたのが、人差し指と中指を立てたVサインです。
「勝利(Victory)」を意味するこのポーズ。
チャーチルが“勝ち”に強いこだわりを持っていたことがわかります。
その強固な意志は、英国軍を勝利へと導きました。
やがて平和の意味を持つように
いずれの説でも、ピースサインの由来には戦争が関わっています。
その意味を変えていったのも、やはり戦争でした。
ベトナム戦争に反対する運動の最中、同じポーズを「Peace(平和)」の象徴として使う人たちが現れたのです。
同時期から、戦争に勝つことを表していたVサインは、戦争のない平和を意味するピースサインとして広まっていきます。
日本でピースサインが普及したのは?
今日は昭和の日。渋谷で見つけたジャーニーKonica📸!懐かしい昭和の1ページ。
1960年代、20代の頃、このCMで、とっさのアドリブから生まれたのがピースサイン✌️反戦運動中のアメリカで、皆が平和を願って「PEACE✌️」と挨拶していたのを見てマネしてみたものでした。#stayhome for peace✌️#井上順 pic.twitter.com/JEZOj2a2W2
— 井上順 (@JunInoue20) April 28, 2020
“勝利”や“平和”のイメージ以上に、日本では“写真のポーズ”として認知されているピースサイン。
この理由は、芸能人の井上順さんが出演していたカメラのCMにあります。
井上さんがアドリブでピースサインをしたことから、写真撮影時のポーズとして定着。
TVや芸能人の影響力もあり、日本全国に広まったものと思われます。
あまりにも有名なあのサインは戦争から生まれた?【1日1分リーディング道場】 – えいごism(参照2021.1.11)
2020年の女子高生はどんなピースをしているか :: デイリーポータルZ(参照2021.1.11)
伊達男すぎる首相ウィンストン・チャーチルのVサイン | MEN’S Precious(メンズプレシャス)(参照2021.1.11)
第二次世界大戦・欧州戦勝記念日のロンドンで何が起こったか – VE DAY 75周年記念 – 英国ニュース、求人、イベント、コラム、レストラン、ロンドン・イギリス情報誌 – 英国ニュースダイジェスト(参照2021.1.11)
昭和ドーナツ盤ギャラリー(参照2021.1.11)
海外では真逆の意味?ピースサインの注意点
日本ではカメラの前で行うピースサイン、海外では謎の行動に見られる場合があります。
同じポーズでも、それだけ意味や用途が違うということ。
国によっては十分注意を払わないと、大失敗に繋がる恐れがありますよ。
・ギリシャではNGなピースサイン
ピースサインといえば、勝利や平和などポジティブな意味に捉えがち。
しかし、ギリシャでのこのポーズは侮辱のサインです。
中指を立てるのと同じ意味になるので、使ってはいけません。
指で数をかぞえるときは、親指と人差し指で2を表現します。
・ 裏ピースが御法度の国も
一般的なピースサインは、手の甲が自分側に向いています。
これを逆にし、手の甲を正面に見せるのが「裏ピース」。
イギリスやオーストラリアなどでは、相手を辱めるNGなサインなのです。
日本だとピースサインのアレンジで済みますが、海外では通じないのでご注意を。
ピースサインは危ない?現代特有の注意点
背景の建物や、瞳に写り込んだ景色から、その人の住所を特定できてしまう。
SNS上の写真から起こりうる問題ですが、ピースサインにもリスクが潜んでいます。
映った指から指紋を抜き取り、指紋認証が必要な決済などに悪用される恐れがあるのです。
カメラによっては、3メートル離れた距離からも指紋が読み取れるのだとか。
指紋以外にも、顔や目などの生体認証システムは増えていますよね。
これらも自撮り写真から盗まれる危険性があるため、取り扱いに注意してください。
【危険度別】海外で外国人にやってはいけない9のハンドサイン。日本語教師に聞いてみた – LIVE JAPAN (日本の旅行・観光・体験ガイド)(参照2021.1.11)
【指紋ネット盗難】「ピースサインは危険!!」 3メートル離れて撮影でも読み取り可能 – 産経ニュース(参照2021.1.11)
「ピースサイン」の写真で指紋が盗まれる!? | SciencePortal China(参照2021.1.11)
写真を撮るときのピースサインはNG?海外では通用しない日本の常識 – TRiP EDiTOR(参照2021.1.11)
ピースサイン以外にもある!おすすめの写真撮影ポーズ
ピースサインって定番すぎて、なんだか恥ずかしい。
そう感じているあなたに、ピース以外の写真撮影ポーズを提案します。
流行になったあのサインから、写真うつりがアップするものまでご紹介!
指でハートを作る「キュンです」
親指と人差し指を交差させ、ハートに見えるようにするハンドサインが「キュンです」。
中高生を中心にトレンドにもなった、人気のポーズです。
両手でハートを作るよりもさりげなく、男女ともに抵抗なくできますね。
小顔効果を味方に!「歯痛ポーズ」
「歯痛ポーズ」とは、頬杖をつくように片方の頬を手で覆う仕草のこと。
顔が手で隠れるため、そのぶん小顔に見せることができます。
カメラとの距離が近い時に、頼りになるポーズです。
「アイテム」を利用したポーズ
特別な格好をするのが苦手なら、身近な「アイテム」を使ったポーズはいかが?
流行りのスイーツを片手に、雑貨を顔の隣に寄せるなど、少しの工夫でおしゃれな写真が撮れます。
物を近くにおいて、自分は遠くに……など、遠近感も利用すれば、トリックアートのような面白い一枚に。
戦争に由来するピースサイン、日本では芸能人の影響で写真の定番ポーズへ
起源が諸説あるピースサインですが、戦争に由来するポーズだったと考えられています。
のちに反戦運動の影響で、平和的なサインとして広まりました。
日本では、井上順さんがTVでピースサインを披露し、それを機に写真撮影のポーズとして定番化。
ピースサインを含め、自撮り写真をSNSにアップする際には、現代特有のリスクに注意して下さい。
ピースサイン以外の素敵なポージングでも、写真撮影を楽しみましょう。
出典
撮影時のピースサインは滅ぶのか?(神田敏晶) – 個人 – Yahoo!ニュース(参照2021.1.11)