コーヒーミルクとフレッシュの違いは?関東と関西で異なる両者の真相


コーヒーに入れる白い液体は「コーヒーミルク」、それとも「コーヒーフレッシュ」?

両者の違いは何なのか、その真相を調査しました。

コーヒーミルク、コーヒーフレッシュにまつわる有害性の噂や、使い分け術なども解説します。

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コーヒーミルクとコーヒーフレッシュの違いはズバリ…!

What(何を)
 コーヒーに入れる白い液体のことを

Which(どちらが)
 関東では

How(どのように)
 コーヒーミルクと呼びます。

Which(どちらが)
 関西では

How(どのように)
 コーヒーフレッシュと呼びます。
 

Why(なぜ)
 大阪の企業が「コーヒーフレッシュ」の名前で商品を広めたため

関西ではフレッシュ呼びが定着しました。

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呼び方は違うが同じもの!関東はコーヒーミルク、関西はコーヒーフレッシュ


コーヒーミルクとコーヒーフレッシュは、基本的に同じものです。

関東ではコーヒーミルク関西ではコーヒーフレッシュ、またはフレッシュと呼ぶ地域が多くなります。

日本で初めてポーションタイプのフレッシュを開発した「メロディアン」は、大阪で誕生した企業。

メロディアンが関西を中心に「コーヒーフレッシュ」を広めたため、地域で異なる呼び方が定着したものと考えられます。

コーヒーミルク・フレッシュとは

日本食品標準成分表では、「コーヒーホワイトナー」と表記されています。

関東では“ミルク”と呼ばれるものの、一般的に牛乳の成分は入っていません。

主な材料は植物性油脂と水で、これらを乳化剤で混ぜたもの。

牛乳のような見た目をしているため、牛乳由来の製品だと思っている方も多いでしょう。

商品によっては、生クリームなどの乳成分が含まれるケースもあります。

なぜ呼び方が2種類あるの?


地域で呼び方が違う理由は、大阪生まれの企業「メロディアン」にあります。

日本で初めて、ポーションタイプのフレッシュを作った会社です。

メロディアンが「コーヒーフレッシュ」と名付けたことから、関西周辺ではこの名で親しまれました。

同じくコーヒーフレッシュといえば「スジャータ」も有名ですね。

愛知県を拠点とする同社も「コーヒーフレッシュ」の名前で販売しています。

関西でフレッシュ呼びが当たり前なのは、地元の大手企業の影響と推測できるでしょう。

牛乳との違いは?

コーヒーミルク・フレッシュは、その見た目から牛乳を彷彿とさせます。

しかし、上述の通り牛乳とは全くの別物

牛乳は牛から摂れる乳汁、コーヒーミルク・フレッシュは植物性油脂などから作る化合物です。

乳成分が入ったコーヒーミルク・フレッシュもあり、その場合は原材料の表記を見れば確認できます。

コーヒーに入れるフレッシュ・乳製品の種類


コーヒーに入れるフレッシュや乳製品の種類を紹介します。

好みに応じて選択するほか、コーヒーそのものとの相性から考えてみるのも良いでしょう。

・ ポーションタイプ

お店でコーヒーを注文すると、一緒に出てくるポーションタイプのフレッシュ。

スーパーなどでも袋入りで売られていますね。

液状なのでコーヒーに溶けやすく、さっと混ぜて飲めるのがメリットです。

・ 粉末タイプ

植物性油脂や動物性油脂を加工し、粉末状にしたコーヒークリームです。

有名なのは森永乳業の「クリープ」。

クリープは日本初の牛乳を原料にした粉末クリームで、ミルクの味わいをしっかり感じることができます。

・その他

定番の牛乳から、リッチなコクが出る生クリーム、ヘルシー派に人気の豆乳などがあげられます。

豆乳も見た目や名前が牛乳そっくりですが、豆乳は大豆由来の抽出物であり全く違うものです。

ミルクのことをフレッシュという理由(参照2020.2.26)
コーヒーに入れるミルク、なぜ関西では「フレッシュ」と呼ぶのか – ITmedia NEWS(参照2020.2.26)
ほっとコーヒータイム(125)いろいろな名前を持つコーヒーの大親友 | 日本食糧新聞電子版(参照2020.2.26)
文部科学省(2015)「第2章 日本食品標準成分」(参照2020.2.26)PDF
企業情報 メロディアンの歴史(1958年~1989年) – メロディアン株式会社(参照2020.2.26)
クリープとは?|Creap(参照2020.2.26)

フレッシュや牛乳の美味しい使い分け!有害性の有無も考察


コーヒーミルク・フレッシュと、その他の乳製品などをコーヒーに入れる場合、どのような使い分け方ができるのでしょうか。

ネット上で話題になっている、フレッシュの有害性についても考えてみました。

保存に長けたフレッシュ!乳製品がダメな人にも

コーヒーミルク・フレッシュの利点は、牛乳よりも保存が効く点です。

個別包装の商品が多く、使いたい時に使いたい分だけを利用できます。

牛乳の消費期限はフレッシュに比べて短く、使い切れずに余るケースも。

植物性油脂が原料なので、乳製品にアレルギーがある方も利用可能です。

ただし、先述の通り乳成分入りの商品もあるため、事前にチェックしてください。

ミルクのコクが欲しいなら牛乳や生クリーム


一般的なコーヒーフレッシュには、牛乳の成分が入っていません。

そのため、ミルクのコクや深みが不足します。

ミルク感を強めたい人は、牛乳や生クリームをチョイスするのが良いでしょう。

まろやかさとカロリーオフを両立するなら、豆乳という選択も。

フレッシュの油っぽさが苦手な人、添加物が気になる方にもおすすめです。

健康志向の方はそのまま飲むのが一番

添加物やカロリーが心配な場合、何も入れずに飲むのが一番です。

余計なものがない分、コーヒー本来の風味をダイレクトに感じられます。

より美味しさを求めるなら、淹れ方や商品選びにこだわるのがポイント。

豆の種類や挽き方、淹れる道具によっても、コーヒーの味は違うものです。

あなた好みの味を追求すれば、コーヒーの真の美味しさに目覚めることができるかも?

コーヒーミルク・フレッシュは有害?


「コーヒーフレッシュは危険」という情報がネット上で散見されます。

その主な内容は、「中身が牛乳ではなく全くの別物」、「界面活性剤などの添加物が入っている」「トランス脂肪酸が含まれる」といったものです。

この3点について、独自に考察していきます。

・“中身が牛乳ではなく別物”について

繰り返しになりますが、一般的なコーヒーミルク・フレッシュの原料は、牛乳ではなく植物性油脂です。

危険というよりも、見た目やイメージから誤解されやすい商品と言えます。

関東でコーヒー“ミルク”と呼ばれることも、乳製品だと勘違いされる理由でしょう。

ただし、乳成分を含む商品もあるので、全てのコーヒーミルク・フレッシュが牛乳と無関係とも言えません。

企業側は紛らわしいパッケージングや宣伝を避け、消費者側も正しい知識を持つことが重要です。

・界面活性剤(乳化剤)などの添加物について


界面活性剤とは、本来混ざることのない水と油を混ぜるための成分。

食品に使用されるものは「乳化剤」と呼ばれ、豆腐やパンなど様々な食品に活用されます。

乳化剤のほか、香料や甘味料などの「食品添加物」は、国から安全性が高いと認められている物質です。

一方で、「添加物は危険、人工物だから有害」というイメージもあるのでは?

添加物には人工的に作った“合成添加物”以外に、自然由来の“天然化合物”も含まれます。

大豆やそばにアレルギー反応を起こす人がいるように、「自然のものだから安全」という保証はなく、逆も然り。

もちろん添加物の摂り過ぎは考えものですが、それはどんな成分にも言えることです。

添加物だから全部ダメ、と決め付けず、健康を害さない範囲で上手に付き合うことが大切だと考えます。

・トランス脂肪酸について

コーヒーミルク・フレッシュに含まれる「トランス脂肪酸」。

主に食品加工の過程で発生する脂肪酸で、天然物にも微量に存在します。

過剰摂取による心臓病のリスクなどが示唆されていますが、どの種類がどのように影響するかは十分に解明されていません。

1日あたりのトランス脂肪酸の摂取量は、総エネルギー摂取量の1%以下が望ましいとされます。

日本人の摂取エネルギーは約1,900kcal/日であり、その1%相当のトランス脂肪酸はおよそ2g。

フレッシュ1個分(約4.5g)中のトランス脂肪酸は0.29gほどなので、よほど過剰摂取しなければ悪影響は少ないでしょう。

マーガリンやショートニング、それらを使った菓子類などにも含まれているので、コーヒーミルク・フレッシュに限らず摂り過ぎは控えてください

加藤友治(2001)「食品分野における界面活性剤」(参照2020.2.26)PDF
用途別 主な食品添加物 乳化剤|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局(参照2020.2.26)
食品添加物Q&A | 日本食品添加物協会(参照2020.2.26)
食品安全委員会(2015)「対象外物質評価書 グリセリン酢酸脂肪酸エステル」(参照2020.2.26)PDF
すぐにわかるトランス脂肪酸:農林水産省(参照2020.2.26)
トランス脂肪酸に関するQ&A(参照2020.2.26)
トランス脂肪酸|独自調査(参照2020.2.26)

関東ではコーヒーミルク、関西ではコーヒーフレッシュ。知識を持って選ぶのが重要

コーヒーミルクとコーヒーフレッシュは、基本的に同じものです。

関東ではミルク、関西ではフレッシュの名前が浸透しており、特に大阪や愛知では企業の影響が大きいと考えられます。

植物性油脂で作られた商品が一般的ですが、乳製品を使ったものも。

商品についての知識を深めて選択することが、コーヒーを美味しく楽しむ近道になるはずです。

出典
コーヒーフレッシュ(クリーム)の選び方。原材料をチェック | LOOHCS(参照2020.2.26)
【徹底比較】コーヒーミルクのおすすめ人気ランキング8選 | mybest(参照2020.2.26)