メインのおかずとして重宝する「肉」と「魚」。
ダイエットに向いているのはどちらだと思いますか?
肉と魚の栄養を知れば、ダイエット中に食べるべきものが見えてきます。
肉と魚、ダイエット向きなはズバリ…!
Which(どちらが)
肉には
What(何が)
たんぱく質、ビタミンA、ビタミンBなどが含まれ
Which(どちらが)
魚には
What(何が)
たんぱく質、不飽和脂肪酸、抗酸化物質などが含まれ
どちらも綺麗な体を作るのに必要な栄養が豊富です。
Why(なぜ)
健康的に痩せるためには
How(どのような)
様々な栄養をバランスよく取る必要があるので
肉と魚、いずれも適量を食べればダイエットに役立ちます。
ダイエットには肉と魚どちらも必要。大切なのは全体の栄養バランス
肉と魚、片方だけがダイエットに向いているとは言えず、どちらも「とり方」がポイント。
大切なのは栄養バランスであり、それが崩れたダイエット方法では健康的に痩せることは困難です。
肉や魚のカロリーを気にして避けるのではなく、適切なとり方にシフトする。
そうすれば、肉も魚もダイエットに役立つ食材となるでしょう。
肉の主な栄養:アミノ酸スコア100の優秀なたんぱく源
日本人に身近な食用肉が「牛」、「豚」、「鶏」です。
どれも良質なたんぱく源ですが、その理由はたんぱく質の元となるアミノ酸をバランス良く含むため。
中でも体内で合成できない必須アミノ酸、その含有量の指標となるのが“アミノ酸スコア”で、100に近いほど理想とされます。
牛肉・豚肉・鶏肉のアミノ酸スコアは、いずれも100。
食事からの摂取が不可欠な必須アミノ酸をバランス良く含むことから、優秀なたんぱく源と評価されるのです。
たんぱく質は、筋肉、皮膚、髪など全身の材料といっても過言ではありません。
ただ痩せるのではなく、均整のとれた体を目指すうえで、ダイエットと切り離せない成分なのです。
・肉の種類や部位によって栄養が違う
豚肉にはビタミンB1が豊富、鶏肉の皮にはビタミンAが多く含まれる。
このように、肉の種類や部位ごとに栄養は違います。
綺麗な体を目指すには、たんぱく質以外にビタミンやミネラルなども必要です。
特定の肉だけを食べるのではなく、様々な種類を取り入れることで、栄養の摂取効率が高まるでしょう。
魚の主な栄養:たんぱく質とともに不飽和脂肪酸が豊富
肉同様に、魚も優れたたんぱく質として知られています。
種類が非常に多いですが、身の色で大別すると「赤身魚」と「白身魚」の二種類が一般的。
いずれもアミノ酸スコア100と評価されるものが多く、ダイエット中に取り入れたい食材です。
肉との大きな違いは、脂肪の種類。
飽和脂肪酸を多く含む肉に対し、魚には不飽和脂肪酸が豊富です。
DHAやEPAと呼ばれ、血液の健康を保つのに役立ちます。
・赤身魚、白身魚で異なる栄養に注目
赤身魚には鉄分や不飽和脂肪酸が豊富な魚が多く、白身魚はヘルシーで低脂肪な種類が目立ちます。
カツオやマグロは女性に嬉しい鉄分が、鮭や金目鯛は抗酸化作用が優秀など、同じ赤身、白身でも栄養の特徴に差があるのです。
肉と同じく、いろいろな種類を満遍なく食べることで、ダイエット中に叶えたい栄養バランスに近づけるでしょう。
ダイエットに必要なのはバランスの良い食事
肉と魚、どちらも上質なたんぱく質であり、種類によって様々な栄養を含むことがわかりました。
ダイエットは“健康的に痩せる”ことが大前提。
極端な食事制限で体重は落ちても、栄養が不足すると皮膚はボロボロ、髪はパサパサ、体調不良につながる恐れも0ではありません。
急激な痩せすぎは、リバウンドを招くリスクも高まるでしょう。
様々な栄養素は、相互作用によって体の機能を保っています。
特定の栄養だけに偏ると、作用が鈍くなったり、効率的な働きが不可能に。
栄養が助け合って働けるよう、バランスの良い食事を心がけることが、健康的なダイエットへの近道なのです。
肉と魚だけでなく、野菜や果物、炭水化物などにも同じことが言えますね。
ダイエットに役立つ肉の食べ方
お肉を副菜に選ぶ場合、種類と部位によってカロリーや脂肪量が違う点に注目しましょう。
例えば牛肉だとサーロインやバラは脂質が多く、高カロリー。
ヒレやかたは低脂質でカロリーも低めですが、たんぱく質はしっかり摂れます。
ダイエット中にはサーロインやバラはほどほどに、ヒレやかたをメインにするのが理想ですね。
豚肉も同様、ロースよりもヒレの方が高たんぱくで低脂肪となっています。
鶏肉は胸肉がヘルシーな印象を受けますが、皮を除けばもも肉もカロリー抑制が可能。
一方で、上であげたように鶏皮にはビタミンAが豊富ですから、全体の栄養バランスを考慮した上で食べる分には問題ないでしょう。
牛・豚・鶏のいずれの肉も、日々の食事に満遍なく取り入れたいですね。
ダイエットに役立つ魚の食べ方
魚の脂肪、特に赤身のそれは、血液の健康維持に役立つ不飽和脂肪酸の宝庫。
脂を落としすぎる調理法より、栄養をまるごと摂取できるお刺身で食べるのがおすすめです。
白身魚は赤身に比べて低脂肪で、カロリーコントロールしやすいのが利点でしょう。
味が淡白な分レシピの幅も効き、様々な料理に活用できて飽きにくいと言えます。
ビタミン類を多く含むもの、抗酸化作用の優秀なものなど、種類によって魚の成分は様々。
特定の魚に偏らず、できるだけ多くの種類を食べるよう意識すれば、好バランスな食生活に近づけますね。
肉と魚の食べ方、ダイエットに役立つ共通点
肉や魚に含まれるたんぱく質の代謝には、ビタミンB群が必須。
豚肉のヒレやレバーに多いほか、うなぎ、かつお、納豆などにも豊富なので、バランスを考慮して取り入れましょう。
さらに、食べる順番にも気を配れるのが理想。
ご飯やパンなどの糖質よりも先に、食物繊維や脂質、たんぱく質を摂取することで、血糖値の急上昇を抑えられることがわかっています。
血糖値が急激に上がるとインスリンが分泌、これが血糖値を下げる際に糖分を脂肪に変換し、蓄積する作用があるのです。
炭水化物、すなわち糖質の多いものから食べると、脂肪を溜め込むリスクが上がり、ダイエットを阻害する一因に。
野菜や肉・魚などから食べ進めれば、血糖値の上昇が緩やかになり、健康にもダイエットにも嬉しい効果が期待できます。
《一覧表》肉のカロリー紹介「太ってしまう肉とは?」|肉ノート(参照2021.7.28)
魚の栄養と健康|かじき、めかじきの城ヶ島水産(参照2021.7.28)
アミノ酸スコアとは。スコアが高い食品はどれ? | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン)(参照2021.7.28)
知っておくべき!赤身魚と白身魚の違いや特徴、栄養を知ろう | 食・料理 | オリーブオイルをひとまわし(参照2021.7.28)
太りにくい食べ方のコツ|健康のつくりかた|タニタ(参照2021.7.28)
古賀克彦(2016)「食事の摂取順序による血糖値への影響」PDF(参照2021.7.28)
バランス食でダイエット!肉と魚を手軽に取り入れる方法
ダイエットにはバランスが大事……そうは言っても、忙しい日々の中でそれを叶えるのは、なかなか難しいもの。
手軽に肉と魚を満遍なく食べるには、どうすれば良いのか。
すぐに実践できるアイデアを紹介するので、参考にしてみてください。
肉と魚はまとめ買いで冷凍が便利
できるだけ新鮮な状態で食べたい肉と魚ですが、毎日スーパーへ足を運ぶのは一苦労。
そこで便利なのが、まとめ買いをして冷凍保存するテクニックです。
肉も魚も、新鮮なうちに冷凍すれば、約2週間〜1ヶ月は保存が効くと言われています。
冷凍保存のポイントを以下にまとめたので、ダイエット中の献立作りに役立ててください。
・下処理をして冷凍する
パックに肉や魚の水分が出ている場合、キッチンペーパーで拭き取ってから冷凍しましょう。
一尾魚は、内臓やエラなどを取り除き、綺麗に洗ってから水気を除いて保存を。
醤油や酒、味噌などで味付けしてからの保存も、美味しいまま長持ちさせるコツになります。
・空気に触れないように保存
肉や魚は空気に触れると酸化が進むため、できるだけ真空に近い状態で保存します。
ラップでしっかりと密閉する、ジッパー付きの保存袋に入れて空気を抜いておく、などの方法です。
・小分けにして冷凍する
特に1人暮らしや少人数家族で、1回の料理で1パック使い切らない場合は、小分け保存がおすすめです。
使う分だけ解凍すれば良いので、無駄に食材を傷めずに済みます。
缶詰を使えば肉も魚も簡単に食べられる
料理の苦手なダイエッターの救世主が「缶詰」です。
肉も魚も様々な種類の缶詰があり、調理済みですぐ食べられるものがほとんど。
そのままいただくのはもちろん、サラダのトッピングやサンドイッチの具材にするなど、アレンジしやすいのも嬉しいですね。
注意点は、塩分の取りすぎにならないように調整すること。
味付けの濃い缶詰だけでなく、水煮にも塩が使われているケースがあるので、余計な調味料を使いすぎないようにしましょう。
ダイエットの大敵“むくみ”の要因になるため、塩分の過剰摂取には気をつけてください。
【冷凍魚と肉の日持ちは?】気になる賞味期限と、保存期間を延ばすコツ | 【急速冷凍】による高品質な業務用食材通販マーケット(参照2021.7.28)
肉・魚の冷凍保存方法 | 北近畿最大の流通サービス企業 さとうグループ(参照2021.7.28)
【フリージングのコツ①肉・魚編】急速解凍の裏技も教えます! | レシピサイト Nadia | ナディア – プロの料理家のおいしいレシピ(参照2021.7.28)
鯖缶のカロリーと糖質量!ダイエットにも効果的でおすすめの食べ方も紹介 – 【E・レシピ】料理のプロが作る簡単レシピ[1/1ページ](参照2021.7.28)
手軽にできる!「鯖缶ダイエット」のうれしい効果とやり方 – macaroni(参照2021.7.28)
肉と魚はどちらも大切な栄養源。バランスのとれた食事でダイエットを
肉と魚、いずれも適切なとり方をすれば、ダイエットに向いている食材と言えます。
ともに良質なたんぱく質であり、日々の栄養源として欠かせない存在。
種類や部位ごとに栄養が違うので、どれか1つに偏らないよう、できるだけ満遍なく摂取していくのが理想です。
極端に食事制限したり、栄養が偏り過ぎる方法では、健康的に痩せられません。
健康あってこその美しさ、その基礎は栄養バランスの良い食事から成ることを忘れないでいたいですね。
出典
財団法人 日本食肉消費総合センター(2011)「豚肉のチカラ」PDF(参照2021.7.28)
財団法人 日本食肉消費総合センター(2010)「牛肉の魅力」PDF(参照2021.7.28)
財団法人 日本食肉消費総合センター(2012)「鶏肉の実力」PDF(参照2021.7.28)